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~鬼神~第11暴走

第11暴走~またまた謹慎中の・・・~


文化祭の出来事で翔希は謹慎になり、坊主にして来いといわれた。

―が、翔希は絶対に髪を剃る気はない。謹慎中の宿題は勿論やらない。

(ふう・・体動かさないと落ち着かないぜ・・)

翔希は朝7時に起き、2時間ぶっ続けでランニングをしていた。

すると――――

(ん・・?、アイツ等・・何してんだ・・)

彼の目に映ったのは橋の下で1人の中年男性を囲んで若い男達が何かをしている。

(カツアゲか・・たくよぉ・・世の中狂ってるなぁ・・)

翔希は自分の中のポリシーか何かでそのカツアゲの仲裁に入る。

「おい、テメェ等。おっさん相手に6人かい?一人じゃ出来ねぇのかよ。」

その中でリーダーっぽい男が喋りだす。

「んだオメェは?、・・・見た目だけはヤンキーっぽいけどな。」

その男の後に続いて6人の中で一番背の高い男が言い出した。

「お前みたいな見た目だけの不良にはこの黒樹さんには勝てねぇよ!」

黒樹・・黒樹とは、一番初めに喋ったリーダーっぽい男の名前だ。

「ふーん・・アンタ強いの。だったらタイマン張ってくれや。最近ナマってるからさ。

相手してくれるだけでいいよ。」

微妙に鼻で笑いながら翔希は黒樹を挑発する。

「ああ、いいだろう。もう一生口聞けねぇ様にしてやるからよ!」

黒樹の一味はカツアゲしていたおじさんから離れた。

「おい、おっさん。今のうちに逃げな。」

「す、すまないね・・君・・!」

おじさんは遅いけど駆け足で逃げ出した。

「っけ、あのジジイを逃がしたからってヒーローぶってるのか?」

黒樹は額に血管を浮かせながら翔希に言う。

「べっつにー、ただ、アンタ等のしている事は俺の気に触っただけだ。さ、とっとと殺ろうぜ。」

「っち・・!」

黒樹は翔希の挑発にまんまとかかってしまった。


数分の激闘・・その激闘の結末には翔希の勝ちがあった。

翔希は最初相手のパンチを避けつつ、微弱だが弱いパンチを繰り出し黒樹の体力を減らし

、その後に体力を限界まで減らし、最後に強烈な一撃を黒樹に浴びせた。

「・・もうちょっと・・骨があるかと思ったが・・そうでもなかったな!拍子抜けだ!」

翔希は高らかに笑い黒樹に背を向けた。

っと、その時だった―――

(調子コいてんじゃ・・ねェ・・!)

黒樹は内ポケットから拳銃を取り出した!

「ちょ・・黒樹さん!?それは・・」

したっぱが黒樹に言うが・・

「うるせェー!!!」

黒樹は大声を張り上げ拳銃を発砲した!計4発も!

「う・・ぐ・・っへ・・それが・・最後の足掻き・・かい?くだら・・ないねェ・・」

翔希はそのまま意識が朦朧とする中ゆっくりと足を進めて行った・・

っが、やはり人間だ。4発も玉を喰らって無事な訳がない。すぐにその場に倒れてしまう。

「テ・・テメェ等!逃げっぞ!」

「へ、へい!」

黒樹の呼び声と共に黒樹の仲間達はその場をダッシュで逃げ出した。


―と、そこへ先ほどのカツアゲされていた中年男性が呼んできた警察に翔希は見つけられ病院へと搬送された。



「ん・・?、ここは・・?」

翔希は病院のベットで目が覚めた。

(はぁ・・またこの天井・・この匂い・・か。)

すると、病室のドアが開き、看護婦が入ってくる。

「市山君?目は覚めた見たいね。もう大丈夫かな?」

「はーい、大丈夫でーす。だから帰りまーす。」

「ダメ!貴方は今面会謝絶で安静にしてなきゃいけないの!」

「ちぇー。ケチー」

「ケチじゃない!」

看護婦と翔希の言葉のキャッチボールが終わり、看護婦が病室を出る。

(・・よし・・)

翔希は何かを思いついた。


「すみません。市山翔希さんの病室って何処ですか?」

「501号室になっております。ですが、面会謝絶です。」

「そこを何とか・・!アイツそのままにしてると何かやらかしますよ?」

「ですよね・・では、ご案内いたします。」

一人の男が翔希のいる病室へ案内される・・


翔希の病室には南京錠が掛けられ、厳重になっている。

「け・・結構厳重ですね・・」

「はい・・こうでもしないと勝手に出てきて何処かへ行ってしまうものですから・・」

そう言いながら南京錠を開け、扉を開けると・・何やら風が吹いていた。

「おーい、市山ー!見舞いに・・・!?」

「どうされました・・!?」

そこには何と、窓からベッドのシーツが繋げられて垂れ下がっていた。しかも、翔希はそこに居なかった。

「い、市山・・?」

すると、看護婦が・・

「せ、センセー!また翔希君が逃げ出しましたー!」

高い声で叫んでいた。


第12暴走へ続く。


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